朝のホームコンサートシリーズ第23回目が無事終了致しました。ヴィオラのMichelle Gasworthと本日演奏致しましたのは、下記のプログラムです。
J.S. Bach : Sonata for Viola da gamba No.1 in G-Major, BWV 1027
Schubert : Sonata in a minor, “Arpeggione” D.821
(アンコールにはRachmaninoffのVocaliseを演奏。)
彼女のご主人様はチェリストでいらして今年4月にトリオでカーネギーホールデビュー予定しておられ準備でご多忙の中、1歳3ヶ月の赤ちゃんと一緒に応援に駆けつけてくださったの。彼は普段はクールな感じの方なのですが、奥様やお嬢ちゃまを前にすると困ったような照れたようなお顔をなさるのが、いかにも心からご家族を愛しておられる気持ちが溢れて仕方ないといった風で微笑ましいのでした♪
赤ちゃんは(流石ミュージシャンを両親に持つだけあり?)演奏会の間周囲に迷惑をかけることなど一切なく(一応退屈しないようにムスメのplayroom を自由にお使い頂いたのでありましたが)、演奏後には笑顔で拍手をしてくれたり、何て良い子なのかしらと感激を。
こちら演奏後のリフレッシュメントの一コマです。
赤ちゃんにピアノを手ほどきして差し上げるサービスをリフレッシュメントの途中で少々☆(良い子にしていてくれたご褒美です!) それが1歳なのに筋が良いの。(私が手助けして)自分で出したピアノの音に感激していて目を見張るのが可愛くて。(「もっともっと」とせがまれ何曲も一緒に弾くことになりました。)我が家の玄関ホールは床が大理石で音が響くのですが、そこで自分の声の残響を味わって一人遊びしたり、かなり耳が良いのだなぁと感じました。
今回のMichelleとの回は、彼女の多忙なスケジュールを調整し本番一週間前に2度合わせを入れ一気に集中して仕上げたのですが、弾く度にお互い色々な気づきが稲妻の如きあり、それを互いに意見し合って面白い音楽作りが出来、刺激的でした。
バッハは速い二つの楽章は初回の合わせの二倍位の高速テンポに最終決定され、胸のすくような速さの中でもお互いの掛け合いがとても細かに聴き合えるアンサンブルになりました。1楽章には彼女の希望で私の即興も挿入したりして☆いいなぁ、こういうリスクを恐れない態度。嬉しくなります。
シューベルトは彼女のパートにテクニック的に難しい箇所が圧倒的に多いことを承知で、あえてその十六分音符が長々と続くところをメカニックな感じでなくシューベルトのリートのイメージで歌手がコロコロと歌詞を乗せて美しく歌っているようにふくよかに抑揚を持って弾くようにお願いしてみたら。。。ちゃんとたった数日後に控えていた本番には見事に仕上げてくださり生き生きと見違えました。すごい!
お互いに積極的に音楽の表現をし、それを細かに聞き合えて相手の想いを感じ合えるアンサンブルでありました。
お客様ももちろん大喜びしてくださり、私たちの方も一緒に音楽に全身全霊で挑んで「前に進んだ」感じが何て幸せだったことか。
ちょっとまだ余韻を楽しんでいる私です(#^_^#)